全か無か思考
ものごとを極端に、白か黒かに分けて考えようとする思考です。少しのミスで完全な失敗と考えてしまう傾向があります。
具体例
- 自分のやった家事に少しの欠点が見つかって「私は主婦失格だ」と思う。
- 一度夫婦喧嘩をしたらすぐに「離婚しかない!」と思いこむ。
- 「子供は9時に寝なければいけない」と思っているのに、子供が9時を過ぎて起きていると「ダメな子になる」と思いこむ。
- クレジットカードのせいで破産した人の話を聞くと「クレジットカードを持つと必ず破産する」と思いこむ。
- 子供の成績が悪いと「この子は人生の落伍者だ」と思いこむ。
- 夫の携帯電話に女性の名前があっただけで「浮気をしている!」と決めつける。
このような考え方をすると”完全に○○である”ということは実際にはありえないのに、いきすぎた自分の要求に自らをあわせようとしていることになります。これは無理なことなので、失敗して自信を失うことになります。
日本でも古くから「中庸」ということばが尊ばれてきましたが、「白か黒か」という両極端の見方をせずに、柔軟にものを見ることが大切です。
普段は柔軟な見方ができている人でも、ストレスがかかった状況が長く続くと、往々にしてこのような硬直した考え方に陥りがちになります。
そしてこのことにより、一層ストレスがかかったり、気分が暗くなったりして、悪循環になりかねません。「いつも~である」、「完全に~である」、「決して~でない」といった考え方を頻繁にしてないか、一度、自分の思考パターンをふりかえってみてください。