すべき思考
「すべき思考」とは?
「~すべき」「~すべきでない」と考えてしまうのは、完全主義思考や理想化欲求の思考です。
”絶対に~しなければならない”とする強迫的な義務感(責任感)に取り付かれてしまい、「自分が~したい」という自然な欲求や願望を見失ってしまいます。
自分に対する要求水準(達成目標)が異常に高くなり、その『すべき思考』が要求してくるレベルの目標を達成できないと、深刻な自己否定感・自尊心の欠如・圧倒的な無能力感に襲われてしまうことになります。
”すべき思考”が要求してくる理想には限界がないので、どんなに高度な知識や技術の習得に成功しても、社会的に優れた成果や実績を上げても、本当の意味で満足感や達成感を満喫することができません。
時間や仕事に絶えず追われ続けているような切迫感・焦燥感が強まると同時に、完全主義の理想を満たせない自分自身に対する失望感や無能感に苦悩することになります。
すべき思考は、ナルシシズム(自己愛・自己陶酔)の病理とも通底している部分があります。
具体例
あの時、夫は怒るべきではなかった。
第二次世界大戦は起こるべきではなかった。